Rokkys diary

日常をエッセイに

若者の政治への関心について

     最近、新聞を読むことを心掛けているのだが、政治コラムを見てもイマイチよくわからない。そこで、私は「政治の仕組みがわかる本」(著:山口二郎 ,岩波ジュニア新書)を図書館で貸りた。

     この本は、政治について考え、市民として行動するときのガイドブックとなっており、非常にわかりやすく読みやすかった。

     中でも読んでいて、印象に残っているコラムは、「若者はどうして政治に無関心なのか」である。良い世の中にするためには1人でも多く政治に参加した方が良いのに、選挙時には若い世代ほど選挙に行かない現実がある。20代の投票率は50代の半分に満たないらしい。なぜ若者は選挙にいかないのか?

    それは、日本の教育で民主主義を支える主権者を育てることを全くしてこなかった点に問題があると本書にかいてあった。どういうことかというと、日本の中学、高校では社会や経済を習うが歴史や制度を記憶するだけで終わってしまう。なのに、主権者として具体的にどう対処するかノウハウは教わらない。

     たしかに日本ではアメリカのように学校の授業の中で、ディベートをしたり、フランスのようにデモ行進をして政策に対しての自分の意見を言うのをあまり見ない。

     今まで政治の動きや議論の争点について考える機会を与えられなかったのに、18歳になったら選挙に行けといきなり言われても無理な話である。

    高校生は受験で忙しいし、大学に行ったら、授業はあるし、バイトも忙しいし、せっかくのプライベートも政治について考え、選挙に行くなんて、ごめんだという人も多いと思う。私もそう思っていた1人だ。

    しかし、どの政党がどんな政策を考えやろうとしているのか理解し、自分なりに考え投票するのは、大切であると本を読んで分かった。

   福沢諭吉の「学問のすゝめ」の中に「愚民の上に苛き政府あり」とある。今の政府はダメだとよくいう人がいる。しかし、政府がだめなのは、愚かな民間人がいけない。良民の上に良き政府ができるのだと諭吉先生はおっしゃている。目から鱗である。明治時代に出版された学問のすゝめは現代にも通ずる素晴らしい本だと思った。

    今まで、用事や予定があったため、選挙に行かなかった。本を読んで、政治について考え、選挙にいこうと思うようになり、考えが改まった。もっと政治について知りたい。池上彰さんの本を貸りに図書館へ向かう。